ちょっとした雑学

お城あるある、ロマン逸話

さて、ここからは姫路城ならではのちょっとした小話程度の雑学について話していこう。具体的にどんなものかといえば、お城といえばあんなことを想像する、ドラマでよく見かけられるような仕掛けは存在しているのかといったようなことはやはり気になるところだ。それもそう、城にいれば当然戦いに巻き込まれることになるため、何かと備えておく必要がある。それも綿密に計画され、決して知られることなく極秘裏に開発されてるなどされている経緯を含めれると、安全策に関しては抜かりなく考えていたんだなと思うところ。どれもこれも気になるが、とりあえず手っ取り早く本題に移っていこう。

どうして白漆喰なのか

まず最初に、姫路城の別名として『白鷺城』というものがある、これに関しては先述でも記載したようにその外観が白いところから白鷺、つまりはコウノトリを連想させるようだったといった、諸説存在している。そちらについてはどれが正しいところなのかはっきりしていないが、その白さが採用されたのにはちゃんとした理由が存在していた。そもそもこの外観に使用されている建材は『白漆喰』と呼ばれているもので、これは防火・耐火を前提に採用された。戦が当然のように行われていた時代だからこそ、火縄銃などの火計によって城が焼き討ちされないようにするためにも対策を施す必要があったという。当時にしてみれば火災は最も恐れられていた災害の1つだったからこそ、余計に注意を払う必要があったのだろう。そういう意味でも、当時の将軍や大名を始めとした武士達の住まう城などにはそういう細かいところまでしっかりと設計されていたということだ。

昔ならではの知恵といったところか、今でも火災を完全に防ぐことが出来るような建物は存在していないが、火消しがこの頃よりちゃんとした職業として存在していたことも含めて考えると、対策は急務だったといえる。

抜け穴の存在

お城といえば、何かしらのフィクションなどでは抜け穴といったものが存在しているような説が当然のように語られている。実際に本当にそんなものがあるのかはやはり気になるところ、では姫路城にもそうした備えは作られていたのか。結論から言うと、抜け穴は現在までの調査では存在は確認されていないという。昔から必ず存在していると根拠のない意見が見られており、学術者たちは熱心に捜索していたというのだから、それはそれで見ものだ。懸命な捜索をした結果が空振りだったのでがっかり、もしくはそんなことは無いはずだと諦めきれていない人もいるかもしれない。

しかしどうしてそこまで根強く抜け穴の存在があると信じて疑わなかったのか、その理由に繋がったのは井戸の存在だ。中でも皿屋敷の題材として利用されているお菊井戸で、位置的に天守から近い距離に設置されていたことから、抜け道としてカモフラージュされていたのではと考えられていた。当然その井戸も調査に入ったが、井戸の機能は水抜きのためであって抜け穴らしきものは存在していない事が確認されている。幾度となく調査されたというのだから、学者視点からすれば執心するに値するものだったことが伺える。

ただ抜け穴では無いが、近道なら存在する事が確認されている。それは濠の中に水面下に隠された提があって、その上を辿っていくと歩いて堀を渡る事が可能となっている。また『ぬの門』の下にある『るの門』では、石垣の中に人一人がやっと通れるように折れ曲がっており、急な階段をつけた『穴門』があり、そこを潜ると菱の門への近道となるなどの工夫が城郭内で工夫して作られている。抜け穴こそないが、こうした近道なら随所に存在しているため、非常時の際の脱出経路として用意されていたということが分かっただけでも、城に対しての工夫を垣間見ることが出来るのだから十分だ。

多数の家紋と瓦の存在

姫路城の特徴として挙げられるのは白塗りの外観でもあるが、もう1つ面白い、というより歴史の歩みを感じさせる特徴が存在している。それは天守閣を構成している瓦の多さだ。姫路城の大天守で使用されている瓦の数は、実に75,000枚以上も使用されているのだから、ちょっと驚きだ。そして使用している瓦の種類に関しても56種類というのだから、かなり予算的な意味でもこの城が相当作りこまれている事をうかがい知ることが出来る。

ただ城を構成する瓦には必ずやらなければならない作業がある、それは瓦に城代の家紋を掘り込むことだ。これをすることでこの城の主が誰なのかを意味することになるが、ご存知の通り姫路城の城代はこれまでに様々な人間が勤めてきた。その度に瓦にはその証として家紋を刻み、大天守の一部へと使用していったことで、これだけの数にまで膨れ上がってしまう。城の主が頻繁に変わることは滅多にあるものでは無いが、こんなところも姫路城の特徴といえるかもしれない。

天空の白鷺こと、国宝 姫路城とは

日本では国宝、世界では世界遺産として認定されている伝統文化遺跡である『姫路城』、その大天守部分を改修する工事『天空の白鷺』が2014年1月にその作業を終了した。来年の工事完了が待たれている姫路城は、今でも多くの観光客に愛されている観光地としても親しまれている。そんな姫路城について考察していこう。